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優秀発表賞やベストプレゼンテーション賞をもらう
せっかく時間と労力を注ぎ込んだ研究成果を学会で発表したら、何か賞が貰えたら嬉しいですね。学会によっては副賞などの金一封が頂けることもありますし、何より履歴書の業績に記載できますね。ここでは、代表的と思われる選考方法について説明します。もちろん、これ以外の方法を採用している大会などもありますのでご注意ください。
優秀発表賞のベストプレゼンテーション (BP)の選考方法
選考は、大会の「プラグラム委員」や「編集委員」などの審査委員によって決定されます。このメンバーは大会プログラムに記載されています。もちろん、この方々はその分野のエキスパートであり研究業績も豊富な先生方であることは当然です。
では、まずBPの採点方法を見ていきましょう。
①最も多いと思われるのが、各審査員が各研究に対して採点し、合計得点が高い人がBPに選ばれるという方法です。
②多領域に及ぶ大会や小さい大会の場合、分野毎に編集委員の中の当該分野のエキスパート2,3人で決める場合もあります。
次に、どのように方法でBP決められるているのかを見ていきましょう。
①事前に提出された「抄録」に基づいて、大会前に優秀賞が決定されている場合です。膨大な発表数を大会期間中だけで決めるのは難しいですね。選考する先生は、BPを決めるだけが大会中の仕事ではありませんので、実はあまりポスター発表を見ていない場合もあります。ポスター発表時間は、会場がごった返してしまい、ゆっくり議論するというのも難しいですしね。
②提出された「抄録」+「ポスター」の採点によって決定される場合です。大会前には、採点を済まされており当日のポスターで最終的な確認がなされることがあります。抄録の出来がよくても、ポスターが全然違う出来の場合も全くないわけではありません。
③「抄録」は重視されず、ポスター発表のみで決定される場合です。小規模〜中規模学会では、審査員が採点表を持ってポスター会場をウロウロしています。発表時間は会場が混みますので、発表時間の空いた時間に審査されていることもあります。
④ポスター発表の時間内だけで決定される場合です。これは発表時間が数分で、座長が順番に各ポスターを巡回する小規模〜中規模大会に多いです。発表者は座長がこられたときに発表するだけでいいので、負担は少ないです。しかし発表時間も少ないので、多くの方と議論する時間やじっくりと議論する時間もあまりありません。もちろん発表責任時間以外に、積極的にポスター前で発表することも可能です。
最後に、どのような研究やポスターがBPを取りやすいかです。
①もちろん研究内容、発表内容に関して、過去の研究蓄積を踏まえた新規性や、研究方法の適切さ、結果などが最も大切です。
②研究方法や解析方法など、明らかに不透明な部分やミスは減点(加点なし)となります。
③綺麗なデザインだから受賞しやすい、A4を張り合わせたから受賞しにくい、ということはありません。きちんと研究の全容が明示されていれば、どちらがいいかというものはありません。しかし見やすさというのは大切です。A4やB5のハンドアウトが準備してあったり、連絡先を明示してあるなど、閲覧者や聴衆にやさしいことは大切です。何より見やすければ人は集まりますし、発表もしやすいので、ここは心理学研究として印象は大切にしましょう。せっかく頑張った研究ですので、用意周到に見やすく綺麗なポスターを用意するのは発表者として気持ちも入ります。そして審査員も人間です。別ページの「ポスターの作り方」では、ポスター作成のヒントとなる情報がありますので参考にしてください。
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