子供の時に自己管理の態度を身につけられるかどうかがその後の人生に大きく影響することは、1972年に米スタンフォード大学のウォルター・ミシェル氏が4歳の子供達を被験者にしたいわゆる「マシュマロ実験」とその追跡調査で明らかにされている。72年の最初の実験では、子供達は個室に入れられ、それぞれの子供の一番お気に入りのお菓子(マシュマロ、クッキーあるいはプレッツェル)が机の上に置かれた。子供達はそのお菓子をすぐに食べることもできるが、もし15分間食べずに我慢すれば、ご褒美に2倍のお菓子が与えられた。その後行われた追跡調査の結果、子供の時にお菓子に手を出さずに15分我慢できた人達は、大学進学適性試験(SAT)の点数が高く、両親から優秀で自己管理ができる人間だと高く評価されていることが明らかになった。また、コーネル大学のB.J.キャセイ氏らがfMRIを用い、40歳代になった「マシュマロ実験」の被験者の脳活動を計測した結果、子供の時にすぐにお菓子に手を出さずに我慢できた人と我慢ができなかった人では、腹側線条体(Ventral striatum)と前頭前皮質(Prefrontal cortex)の活動に明らかに差異があることが分かった。2013.10.7日経ビジネス
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