米国のテキサス大学健康科学センターとカルフォルニア大学で行われた研究で、ボランティア4人の前頭前野皮質の特定部位に低侵襲性の手術で電気刺激を与えたところ、感情をコントロールしたり与えられた作業を素早く行ったりするなど、行動に改善が見られたという。感情や欲望をコントロールする自制心を養うには、多くの人は時間がかかるものだ。一方で、脳の機能障害などで自制心がきかない場合もある。例えば、強迫性障害やトゥレット障害(チックという神経精神疾患の一種)などが挙げられるが、そうした症状を持つ人の脳に電気刺激を与えることで自制心が高まるようになるかもしれない、という。発表された前頭前野皮質は行動などを制御する分野とされている。研究のリーダーは「特定の部位に刺激を与えることで“ブレーキ機能”を促進させることができると証明したのは初めてではないか」と語る。おそらく、脳に電気で刺激を与えるというのは、一般の人にとっては抵抗があるだろう。しかし、部位を特定したことで同様の刺激を促すような薬を開発するなど、治療の模索にも役立てれかもしれない、とのこと。2013.12.20 IRORIO
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