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後発薬 京都市が「強制」 生活保護受給者向けチラシで

生活保護受給者にジェネリック医薬品(後発薬)の使用を促す京都市のチラシが「事実上、使用を強制している」として、生活保護に関わる専門家が改善を求めている。後発薬の使用は受給者の理解が前提であることを記載せず、使用を拒否すれば薬局が理由を聞くこともあるといった内容を問題視しているが、市は「問題はない」としている。チラシは昨年10月に市保健福祉局地域福祉課が作成し、生活保護を受給する全3万3千世帯と、府薬剤師会を通じて各薬局などに配布した。「医師が認めている場合、原則として後発医薬品を使用することになっている」として「協力いただけない場合、薬局から理由等をお尋ねすることがあります」と表記している。生活保護問題対策全国会議の尾藤廣喜代表幹事は「生活保護世帯だけに絞って配ったうえ、受給者は安い薬を使っておけと言わんばかりの内容。命と健康は収入の多寡で差別しないという医療保障の根本哲学をゆがめ、差別的な政策につながる恐れがある」と批判し、改善を求めている。市地域福祉課は「強制はしない。後発薬を使ってほしいが、拒否しても医療扶助を減らすなど不利益なことは決してしない」と説明している。2014.01.11 京都新聞

編集部