大学の存在意義を揺るがしかねない大変革が始まっている。震源地は米国。渦の中心にあるのは、大学講座をネットで無料配信する新たな教育サービスだ。Massive Open Online Coursesの頭文字をとり、MOOC(ムーク)と呼ばれている。
ムークの受講生は世界で1000万人に迫る。人気の理由は、無料なのに①一流講義の動画が見放題②宿題や試験もある③水準に達すれば教授から「修了証」をもらえる④受講生間で質疑や討論もできる、からだ。「修了証」は正規の単位ではないが、就職活動では学習証明の一種として使われるようになっている。
生まれた家庭や国が貧しくても、ネットにさえつながれば学べる。従来は、入試を突破し、高い学費も用意できる人だけが受けてきた「壁」の内側の高等教育が、外にも開かれた。15世紀にグーテンベルクの活版印刷機が登場し、知が広く行き渡るようになった時以来の衝撃とも評されているのは、そのためだ。2014.1.9 GLOBE
【セミナータイトル】 【認知行…