米ジョージア州アトランタにあるエモリー大学の研究チームは、人間が数日かけて1冊の小説を読み続けている間、その脳の中ではどのような変化が起きているかを調べた。エモリー大学の学生21人に協力してもらい、19日間、fMRI(MRIを利用して、脳や脊髄の活動に関連した血流動態反応を視覚化する方法)を毎日撮ってもらった。最初の5日間は本を読まない状態でfMRIを撮った。次の9日間は、学生達に夜にロバート・ハリスの小説「ポンペリ」を30ページ読ませ、翌朝に撮影。さらに、小説を読み終わった後の5日間、fMRIを撮り続けた。その結果、読書中のみならず、読書から数日たった後でも、左側頭葉内部での連結が高まっていることがわかった。この部分は言語、記憶、聴覚をつかさどる部分であり、この部分の活性化は、「意味の具現化」を行っている可能性を示唆している。この脳内の変化は研究者たちは、その影響がどれぐらい残るかについては今後の研究課題としているが、この研究により、読書は、言語処理領域を増強および、「意味の具現化」の影響を通じて、脳に長期の影響を与えることを明らかにしたのだ。2014.2.3 カラパイア
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