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アメリカポスドクの歩き方 「個性を殺して全体を生かすこと」 個人ブログ

例えばアメリカの場合、100人いる子供から20人がとびきり優れた大人になり、20人がとんでもなく脱落した大人になるとすれば、日本では1人がとびきり優れた大人になるかわり、1人しか脱落しない。
引っ張り出すアメリカと、下から押し上げる日本の違い。
どちらも長所短所があるのはわかると思う。でも両立は極めて難しい。
で、実は、これ、研究室にもあてはめられる。それがいいたいのです。
ポスドクや学生を奴隷のように扱うラボがある。当然そこのメンバーは萎縮するし、研究に面白みなんて感じない。
なぜ、そんなことをするか?といえば、今回のサッカーの話題と全く同じだ。メンバーの能力がたいしたことなくてバラバラでありながら、勝つ=CNSを出すために最も効率のよい方法だからだ。
現れるかどうかわからないたった一人の天才ポスドクに期待するよりも、限られた戦力で最大の結果をもたらすには、マイクロマネージするのが最も効率がいいということだろう。だから、こういうラボがなくならない。
そういうラボのPIも意識が無意識かわからないけど、なんだかんだいって効率がいいということがわかってるのだろう。
そんな酷いことしていいのか?って聞かれても、いけなかったからなに?こうしなきゃ勝てないんだよ!で話が終わる。
そして、そういうラボではメンバーが萎縮するし科学なんてものにリスペクトするわけないし、その結果いろいろな問題がおこる。代償だろう。しかし、それをとめることができない。誰にもできないだろう。
なぜなら限られた研究費、限られた人材、限らたPIの素質、それらの現実的な事情で最大のパフォーマンスを得るベストの方法だと思われてるから。2014.2.21  アメリカポスドクの歩き方 Nekorom

編集部