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肉の焼き方で認知症のリスクが高まる可能性あり:米マウス実験

焼く、揚げる、煮るなど調理法は様々だが、例えば同じ肉でも調理法によって脳の健康を左右することがわかった。米マウントサイナイ医科大学のMichal Schnaider-Beeri氏らがマウスで実験したところ、肉に焦げ目をつけたり、直火で焼いたり、揚げたりすると認知症のリスクが高まると判明した。同氏らはマウスに糖化最終産物(タンパク質と糖が加熱されてできた物質で毒性が強く、老化を進める原因物質とされる)の多い食事と少ない食事を与える実験を行った。糖化最終産物はオーブンで加熱し肉がきつね色になると、または網焼きしたりフライパンで焼いたりすると自然に生成されるという。そして糖化最終産物が多い食事を与えられたマウスは、認知機能に障害があらわれたという。併せて運動能力も低下し思考を伴うタスクにかかる時間も増えたそうだ。これらのマウスの脳内では、アルツハイマー病の判断材料とされる、欠陥のあるβアミロイドタンパク質が増えた、とも。一方糖化最終産物の少ない食事を与えられていたマウスには、この様な症状は現れなかった。今回の実験結果を受け、「糖化最終産物の多い食事が加齢による認知症の原因とも考えられる」として、食物由来の糖化最終産物は減らせるため、効果的な治療につながると期待が高まっている。2014.02.26 IRORIO

編集部