論文の主執筆者で米インディアナ大学心理学・脳科学部のブライアン・ディオノフリオ准教授らによるスウェーデンの200万人以上を対象とした大規模な研究で、高齢の父親から生まれた子どもが精神的な問題や自閉症、注意欠陥障害などになる危険性が高まるとの結果が示された。米国医師会(American Medical Association、AMA)の26日の精神医学専門誌「JAMAサイキアトリー(JAMA Psychiatry)」に研究論文が掲載された。研究によると、父親が20~24歳の時点で生まれた子どもに比べ、父親が45歳以上になってから生まれた子どもは、双極性障害の可能性が25倍高かった。また、高齢の父親から生まれた子どもは、注意欠陥多動性障害(ADHD)の可能性が13倍高かった。研究ではまた、親が高齢であることと子どもが自殺や薬物依存する危険性、低いIQスコア、学校を留年する可能性が高まることとの関連性も示された。さらに父親が45歳以上になってから生まれた子どもは、父親が24歳以下の時点で生まれた子どもよりも自閉症になる可能性が3.5倍高く、自殺行動あるいは薬物依存の危険性も2.5倍高かった。長らく、女性は高齢化するに連れて卵子の数が継続的に減少し続けることを忠告され、一方の男性は高齢になっても新たな精子を作ることができるとされてきた。だが研究チームは、年齢を重ねた男性の精子は、より多くの環境的な影響を受けるため、精子が複製される際にDNAに変異がおきる可能性があることを指摘した。AFP BBNews
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