2019年度「こども・思春期を対象とした心理療法 入門 グループ・スーパーヴィジョン」
こどもはプレイの中で言葉にならない情緒を表現します。思春期においても,こどもは言葉にならない言葉を面接室に漂わせます。こどもの臨床に関わる私たちは,それらを感じ取り,考え,その意味を理解していく営みを続けていくことになります。そして,こどもたちが何に困り,どのような心的状態にあるのか,こどもの表現と必要な情報から見立てていき,適切な介入を行っていきます。
実際にこの一連の基本的な流れを身につけるためには,長期の臨床実践と訓練を要します。子どもが何を表現し,私たちがどのように理解し関わったのかという交流や関係性を絶えず検討していくことが大切になってきます。
経験が浅い場合,セラピーやカウンセリングで,自分がいったい何をしているのか分からなくなることが多々あります。分からない状況をもちこたえて,考え続けることができるかどうかは,セラピストの力量を決定することになるでしょう。今回企画されたグループ・スーパーヴィジョンは,こども・思春期の心理療法やカウンセリングでの関わりに困窮している臨床経験の浅い方を,力動的な観点からサポートいたします。事例にどのように関わればいいのか,探究していきましょう!
◆日時:
奇数月の第2日曜日,9時半~12時の2時間半。
(全6回:5/19,7/14,9/15,11/10,1/12,3/8)*5月・9月のみ第3日曜日になります。
*午後には,「こども・思春期精神分析セミナー」が開催されます。
◆場所:
こども・思春期メンタルクリニック(東京都新宿区市谷本村町3-22ナカバビル9A)
◆募集人数:
12名(6名のグループをふたつ作ります)
◆参加費用:
30,000円
◆参加資格:
原則的に,午後の「こども・思春期精神分析セミナー」の参加者。事例を提示でき,子どもの精神分析的心理療法の技術を身につけたい方。グループ・スーパーヴィジョンで提示するケースは精神分析的心理療法を実践したケースでなくても構いません。普段行っているプレイセラピーあるいはこども・思春期の面接,スクールカウンセラーでのケースなどを,力動的な観点から再検討したい方。こどものセラピーに携わる,臨床心理士,臨床心理専門職,精神科医・小児科医。
◆スーパーヴァイザー *ふたつのグループを交互に担当します。
木部則雄 :
1983年京都府立医科大学卒業後,聖路加国際病院小児科にて小児科医として臨床を開始し,帝京大学医学部付属病院精神神経科を経て,タヴィストック・クリニック児童家族部門に留学。帰国後,子どもの精神分析的心理療法の実践および後進の訓練に尽力。現職は,白百合女子大学文学部児童文化学科発達心理学専攻教授,こども・思春期メンタルクリニック院長。著書に『こどもの精神分析』『こどもの精神分析Ⅱ』,監訳書に『発達障害・被虐待児のこころの世界』『こどものこころのアセスメント』『発達障害・被虐待児のこころの世界』(共に岩崎学術出版社)などがある。
吉沢伸一 :
2004年青山学院大学大学院を卒業。臨床心理士。現在,ファミリーメンタルクリニックまつたににて,主に力動的な観点から,こどもと思春期の心理療法を実践している。主要論文には「治療者の心的スペースの回復過程―境界例児との治療の行き詰まりから―」(精神分析研究),「子どもの精神分析的心理療法におけるアセスメント―被虐待児の心的世界:実践的理解」(白百合女子大学発達臨床センター紀要:共著),共訳書に『子どものこころの生きた理解に向けて』(脇谷順子監訳:金剛出版),『心的変化を求めて』(松木邦裕監訳:創元社)がある。
◆申し込み方法:
「2019年度グループ・スーパーヴィジョン希望」という件名のメールで,以下の必要事項を明記し,kodomopsycho@yahoo.co.jpまでお送りください。メールにて,振込先をご連絡いたします。振込の確認をもって正式な参加とさせていただきます。①氏名,②勤務先,③臨床歴,④連絡先(メールアドレス&電話番号),⑤参加動機,⑥グループ・スーパーヴィジョンで提示したいケースの主な概要(100字程度)
◆応募期限:
2019年2月28日(定員に達した時点で,締め切らせていただきます)
◆こども・思春期精神分析研究会事務局
〒162-0844 新宿区市谷八幡町16 市谷見附ハイム609
Mail:kodomopsycho@yahoo.co.jp
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