【プレスリリース】思春期に男女のメンタルヘルス格差が拡大
2025年03月19日研究
―日英両国の出生コホート研究から明らかに―
公益財団法人東京都医学総合研究所 社会健康医学研究センターの山崎修道副参事研究員、西田淳志センター長、国立大学法人東京大学 大学院医学系研究科精神医学分野の笠井清登教授(東京大学国際高等研究所ニューロインテリジェンス国際研究機構(WPI-IRCN)主任研究者)らは、英国ロンドン大学キングスカレッジのジェンマ・ノウルズ講師と共同で、日英両国の若者におけるメンタルヘルスの男女格差について国際比較研究を実施しました。その結果、1)女子の抑うつ症状は男子よりも重く、成長とともにその格差が拡大すること、2)男女間の抑うつ症状の格差は東京よりもロンドンの方が大きく、思春期に急激に広がることが明らかになりました。
本研究では、大規模思春期コホート研究である「東京ティーンコホート」と「ロンドンREACHコホート」のデータを、厳密な統計的手法により比較可能な形で分析しました。その結果、若者のメンタルヘルスにおける男女格差が、社会や文化の影響を大きく受けることが示されました。本研究は、メンタルヘルスの男女格差を解消するために、若者を取り巻く社会環境の改善が重要であることを示唆しています。
本研究には、両国のコホート調査に参加した若者自身も参加し、研究者と若者たちとの共同研究(コプロダクション(共同創造))として進められました。この成果は、国際学術誌『Lancet Child and Adolescent Health』(電子版)に日本時間2025年3月19日に掲載されました。
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