学会のプログラムの中では「講演」「シンポジウム」「口頭発表」などがあります。主に「講演」は、主催学会が著名な先生に講演を依頼するものです。日本心理学会などでは海外での先生をお招きしています。次にシンポジウムでは主催側が企画するものや、公募でシンポジウムを募集するものがあります。
日本心理学会では、特定の領域の先生方が中心となり毎年恒例となるシンポジウムを企画されることが多いです。例えば認知系や生理系などの企画シンポジウムでは、毎年最先端の研究が紹介されたり、領域の近年の動向などがテーマとして掲げられます。学生や初学者などは、こうしたシンポジウムに参加することは書籍では得られない大変有意義なものになります。また質疑の時間もあり、疑問をぶつけることができます。ここで問題となるのが、時間配分です。興味のあるシンポジウムの時間が重複していることも多く、また途中で入退場は少し目立ってしまい心苦しいので、よく考えて参加したいものですね。
友人や知り合いなどがいた場合は「どんなのだった?」と共有してもいいですね。しかし、録音や録画は基本的にNGです。最近の学会では「録音・録画はNGです」と敢えてアナウンスされることも多いです。バレなきゃいいってものではありません。むしろ著作権や研究倫理という重要なテーマと関わりますので、原則NGと考えておきましょう。
話を戻して、例えばシンポジウムが公募の場合、演題募集と同じ時期に募集がかかります。その際は企画者や指定討論者など複数の連名で申請する必要があります。ですので「個人でやってみよう」というものではなく、一定の経験と人脈が必要であることはいうまでもありません。
シンポジウムは、企画された先生が時間配分や発言内容などをあらかじめ決めます。討論者とされた先生が一人ずつ数分間〜数十分話される場合もありますし、初めから討論形式でテーマに沿って話されるなどがあります。
次に口頭発表ですが、学会によって基準は様々です。「口頭発表」として公募するところもあれば、ポスター発表(一般演題)で、編集委員が抄録を優秀と判断した場合に事前に「口頭発表してください」と言われる場合などがあります。口頭発表の場合は、基本的に壇上でスライドを用いてプレゼンをします。
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