ここではスクールカウンセリングについて説明いたします。 スクールカウンセラー(以下SC)は現在、雇用する自治体の非常勤職員となります。国(文科省)の政策や予算によって変動があるため、当初は中学校を中心に1人のスクールカウンセラーが週に1回、数時間の勤務というものでした。しかし「いじめ」「不登校」などの問題がクローズアップされるにつれ、勤務時間の増加や小学校、高校、私立学校への配置などどんどん拡大しています。また自治体が独自にSCを予算化したり、中にはSCを自治体の常勤職員として雇用するという動きもあり、今後SCの役割や重要性はますます大きくなることが予想できます。
一方で、SCを受け入れる自治体の体制は自治体や学校などにより大きく異なります。学校風土やSCのスタイルによって、なかなか一律に決められるものではありません。SCを派遣するのは主に自治体ですが、自治体に存在する臨床心理士会が自治体から要請を受けて募集、試験、研修をおこなっている場合もあれば、自治体が直接おこなっている場合など様々です。SCの求人は主に秋〜年明けにかけておこなわれるため、臨床心理士会の案内や、自治体の求人などをチェックする必要があります。当サイトでは扱っていない臨床心理士会の会員のみに案内される場合もありますので注意が必要です。中には、資格取得後の経験年数や研修の有無、臨床心理士会分科会への参加義務など対応も様々です。基本的には大学が多くある都市部の自治体では臨床心理士会を中心に活発な活動をされていますが、郊外や離島、農村部では難しい面があるようです。
SCに求められる役割も、カウンセリングだけでなく、校内研修会や医療機関など外部期間との連携、学校だよりの作成など多岐に渡ります。最近ではスクールソーシャルワーカーさん(SSW)や弁護士さんなど、外部人材との連携も多くなっており、心理臨床能力に加えて、豊富な教育・医学的知識やコミュニケーション能力などが求められます。
まだまだSCさんの配置は非常勤が多いため、業務を円滑にするために様々な工夫が必要です。年間計画書や面談予約表、面談記録表など自治体や学校で決まったフォーマットがあるところは最適ですが、当サイトでもスクールカウンセリングが必要とする用紙を作成いたしました。コピーフリーですので、自由に改変の上ご使用ください。尚、使用に際しての責任は負いかねませんのでご了承ください。
2016年10月2日PSYlabo編集部