前を向いて生きるために、母と縁切りするしかない娘もいる

埼玉大学人間社会学部心理学科教授、袰岩秀章(ほろいわ・ひであき)先生によると、「親と距離を取ってみたら、というのは、親子関係に課題を抱えるクライアントに対して比較的よく用いるアドバイスだ。親との間に心理的な距離が取れるようになることが理想だが、それはすぐには難しいので、クライアントが大学生や社会人なら、まずは親のいる実家を出ることで、物理的に離れることを試みるわけだ。」とのこと。

母親にとって、異性である息子より、同性である娘は自分に同一化しやすく、また同性である娘は、母にとって嫉妬の対象ともなりやすい。と袰岩先生は話す。

・・・「母ときっぱり縁を切るしか解決策がないことも、現実には多い。血のつながった親子だからこそ、明確な一線を引かないと、お互いに甘えて、許して、それをだらだらと続けていってしまいかねないからだ。一度はっきり仕切り直しをすれば、葛藤に終止符を打つこともできるし、のちに復縁することも難しくはない、と私は考えている。」

2013.10.28 ダイヤモンド社書籍オンライン


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