日本の部活文化がブラック企業の温床に  おおたとしまさ

日本の部活熱は常軌を逸している。これも自分たちが育った環境が当たり前だと思っているひとたちからしてみるとにわかには受け入れがたい発想だとは思うのだが、日本の中高生では、1週間の総授業時間よりも部活時間のほうが長いということもざらだ。2003年、OECDのPISA調査では、日本の15歳の自主学習時間は世界最低であるという結果も出ている。
日本の部活は、一度入部したら最後、極限まで練習し、部活一筋になることを要求されることが多い。ひと言で言えば軍隊式だ。海外のように、複数のスポーツを並行してやったり、学期によって変えたりという柔軟性がない。
少しでも時間があれば練習する。どんなに疲れていても、休養より練習を優先する。チームのために、自己を犠牲にすることが美徳とされる。
冷静に考えてみると、これっていわゆるブラック企業の構造と同じなのだ。長時間労働や自己犠牲的な労働観を刷り込み、誰のための勝利だからわからない勝利のために邁進する集団をつくる構造。2013.10.29  AllAbout


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