難病やがんの診断や治療薬開発に役立てようと厚生労働省研究班(研究代表者=松田文彦・京都大ゲノム医学センター長)は12日、健康な日本人1208人のゲノム配列を解析したデータベースを公開した。病気の人の配列と比べやすくし、病気の原因遺伝子の発見や特定の病気へのなりやすさの解明につなげる。京都大や東京大、国立成育医療研究センターなど5施設が、高速の装置で1208人分を解析。変異の特徴や染色体ごとの配列などの情報を広く専門家向けに無償公開した。こうしたデータベースは欧米にはあるが、日本人だけのものはなかった。日本人の標準的な特徴と病気の人のものとを比べられれば、どの遺伝子が病気の引き金になっているかを効率よく見つけやすい。データベースには近く、難病に関わる800超の遺伝子変異も登録の予定で、難病の確定診断に生かせるようにする。将来的には健康な人のデータを増やし、がんや認知症などの遺伝子変異も登録、治療薬の開発などに役立てたいという。2013.11.13 読売新聞
参考 Human Genetic Variation Browser
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