オハイオ州立大学准教授Amy I. Nathansonの研究によると、年齢や家庭の社会経済的な状態を考慮しても、テレビをつけっぱなしにしている時間が長いと、子どもの心の理論の発達度は低くなっていることが分かった。ただし、テレビをつけっぱなしにしていても、親と一緒に見ながら、登場人物や状況に関する会話がある場合は、評価テストの成績は子どもだけでテレビを見ている場合よりも良かったという。子どもだけだと、表面的なことしか理解できないが、「親と一緒に見ることで、子どもは他者の気持ちや意図、目標について話し合い、人が自分とは異なる考えを持っていること、異なる行動を取ることもあるのだと理解し、他者を受け入れやすくなる」とNathanson准教授は指摘する。就学前の大事な時期に心の理論を十分発達させることができれば、将来的に友人や仲間や同僚との付き合い方にもよい影響が出るうえ、自分の目標を達成する際、攻撃的手段に出る傾向が低くなると考えられる。
研究では、3~7歳の子ども107人の親に聞き取り調査を行い、平日と休日にそれぞれテレビをつけている時間がどれくらいあるか、子どもの部屋にテレビがあるかどうかを調べ、その後、子どもたちに「心の理論」の発達度を評価するためのテストをいくつか受けてもらった。2013.11.30 IRORIO
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