ニュージーランドのオークランド大学のBruce Arroll教授のグループは被験者の夫婦に対し、夫に妻の意見や要求の全てに文句を言わず従うよう依頼した。これは通常女性は正しくありたいと願うもので、それに比べて男性は受け身でいる方が幸せなのでは⁈という同グループの考えに基づいている。夫にはたとえ妻が間違っていると思っても黙って従ってもらったが、事前にこの様な約束が交わされたことを妻は知らない。すると開始後12日が過ぎた時点で一旦実験をストップせざるを得なくなった。理由は妻が夫のやることなすこと全てに対しても非常に批判的になったためだ。当然ながら調査初日には10点満点中7点だった夫の生活満足度は、12日目には3点にまで落ち込んだ。しかし代わりに、妻の満足度はわずかながらアップし、最初は8点だったのが6日後には8.5点に上がったという。この結果から「自分が正しいと思ったことをしていると人は幸せになれ、逆に正しいと思わないことに無理に従っていると人は不幸になる」と判明した、と同教授。抑えのきかない力というのは、それを受け止める側の生活の質にとってはマイナスに働く。カップルで暮らしている場合、どちらか一方が相手の言いなりになっている場合、その人は不幸だという。でもその人がドMであればむしろ喜ぶんじゃ⁈とも思うが、案の定同教授らも結論を下すのはまだ早いとしている。2013.12.1 IRORIO
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