大学生の約63%が非処女・非童貞 「若者の性」白書 ―第6回・青少年の性行動全国調査報告―

「キス経験
 次に、同様にキス経験率の推移を学校段階・性別ごとに示したものが図2である。
 大学生からみると、まず男子では1987年から1993年にかけてキス経験率が増加している。1974年には男子大学生のキス経験率は45%に過ぎなかったが、93年には68%にまで上昇している。しかし、1993年から2005年にかけては、男子大学生のキス経験率の上昇傾向は鈍化し、70%程度で頭打ち状態にあることがわかる。これに対して、女子の場合は1974年から81年にかけて、1987年から93年にかけてそれぞれ10~13ポイントほど段階的にキス経験率が上昇した上に、1999年から2005年にかけても10ポイントを超える伸びを記録している。その結果、1999年までは大学生の場合、男子のキス経験率が女子の経験率を上回っていたのに対して、2005年には両者の性差はほぼ消滅している。
 高校生のキス経験率についてみれば、先ほどのデート経験率と同様、1974年から87年にかけては停滞していたが、1993年から2005年にかけて男女とも明確に経験率の上昇がみられる。この12年の間に、キス経験率は男子の場合28%から48%に、また女子の場合32%から52%に大幅に上昇している。また大学生とは異なり、女子のキス経験率が男子を4ポイント前後上回っていることも特徴的である。その意味では、高校生における性行動の活発化はとくに1990年代に入って女子を中心に進行したものとみなすことができる。
  同様のことは、中学生のキス経験率についても言える。中学生の場合、1987年から93年にかけてのキス経験率の変化は男女とも少ないが、1993年から2005年にかけては男女とも10ポイント程度の経験率の上昇がみられる。とくに女子中学生のキス経験率は、1999年から2005年にかけて12%から19%へ大幅な上昇を見せ、男子の経験率を上回るに至っている。
  キス経験率の時系列変化からみる限り、青少年の性行動の活発化がみられるのは1990年代以降のことである。そして、この時期、男子大学生にはキス経験率の上昇の停滞傾向がみられるものの、中学生や高校生では女子のキス経験が活発化し、男子の経験率を上回る兆候がみられはじめた。
性交経験→続きはWEBへ      日本性教育協会


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