理化学研究所(理研、野依良治理事長)は、新しいタイプの抗うつ薬として注目されている「ケタミン」が、セロトニン1B受容体の活性を“やる気”に関わる2つの脳領域で上昇させることを、サルを対象とした陽電子放射断層画像法(PET)によって明らかにした。研究チームはアカゲザルを対象に、ケタミン投与とセロトニン神経系との関係を明らかにするため、PETを用いて脳内でのセロトニン神経系の活性を測定した。その結果、ケタミンの作用に2つの脳領域のセロトニン1B受容体が深く関与していることが明らかになった。この成果により、ケタミンの抗うつ作用のメカニズムの解明、ケタミンと同様の即効性と持続性を持つ新しいタイプの抗うつ薬の開発や、この領域に着目した脳機能画像によるうつ病の診断法の実現が期待できるという。2014.01.08 理化学研究所
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