【パーソナリティ心理学会】若手研究者研究紹介25:福田哲也先生「羞恥表出の観察者に関する研究」

若手研究者研究紹介25
羞恥表出の観察者に関する研究

広島大学大学院教育学研究科
福田哲也先生

研究を行うにあたっては,まず,恥ずかしがっている人(=羞恥表出者)に対して,その様子を見た人(=観察者)がどんな反応をするのかを整理しました。ここでの観察者の反応とは,具体的な行動だけでなく,羞恥表出者に対する人物像評価や,羞恥表出者が考えている内容の推測も含んでいます。ただし,「恥ずかしがる」といってもその時の表情は様々です。例えば,気まずそうに視線をそらす表情もあるでしょうし,笑ってごまかすような表情も考えられます。恥ずかしがる時の表情によって,観察者の反応は異なるかもしれません。そこで,観察者の反応を調べる際には,羞恥表出者の表情の多様性を考慮した検討も行いました。

 ここでは,これまでに行ってきた研究の結果の一部を紹介します。人物像評価において,羞恥表出者は無表情の人と比べて社交的だと評価されやすいことが示されました。さらに,羞恥表情の種類によって社交性の程度に差があることも示されました。具体的には,羞恥表情に笑いが含まれている場合には、そうでない場合よりも社交的だと判断されていました。恥ずかしいと感じる時にどのような表情をするのかによって,他者から与えられる評価は異なるようです。(一部抜粋)

2014.01.10 日本パーソナリティ心理学会


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