そもそもオキシトシンが分泌される目的は様々あり、女性には分娩を促したり、授乳に作用したりする一方、男女共に性交渉で絶頂を迎えたときに大量に分泌される。また恋に落ちたときにも分泌されるため、抱擁ホルモンとも呼ばれている。独ライン・フリードリヒ・ヴィルヘルム大学ボン(通称ボン大学)のDirk Scheele博士らが行った調査では、これらに加えオキシトシンには、長年にわたる愛情や信頼を維持する働きがあることがわかった。同博士らは長年のパートナーがいる異性愛者の男性40人に対し、鼻先にオキシトシンをスプレーした後、パートナーの写真と知らない女性の写真を見せた。また別の機会には同じ実験を偽薬で実施した。どちらの実験でも磁気共鳴断層撮影装置を使い、男性たちの脳内の様子を観察したという。その結果、前述のとおり偽薬の場合より、オキシトシンをスプレーすると、男性たちの脳内の報酬の感情を司る部分が活性化すると判明したが、特筆すべきは「オキシトシンをスプレーした際、男性たちは見知らぬ女性よりも、見慣れたパートナーをより魅力的だと感じていた点」と同博士。ちなみに“見慣れた”女性に反応しているだけなのか調べるために、知人の女性や同僚の写真を見せたが、結果は“愛する女性”に限るとのこと。2014.1.22 IRORIO
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