米国における障がい児教育では、チームプレーを基本とします。「餅は餅屋 に」の言葉のように、教員以外にも各種の専門士が、学校の時間割の中で生徒のIEP(Individualized Educational Plan)に合わせてセラピーを提供します。日常的にはABA(Applied Behavioral Analysis=応用行動分析)、SLP(Speech Language Therapy=言語療法)、OT(Occupational Therapy=作業療法)、PT(Physical Therapy=運動療法)などのサービスあります。これらのセラピーは大抵は1対1で行われ、年齢や体力、集中力に合わせて20分から40分程度のセラピーを受けます。一人ひとりのIEPの内容に合わせて、週1回のセラピーの子もいれば、もっと頻繁に受ける子もいます。クラス単位、グループ単位ではサポートしきれない、個々の子どもが強化するべき部分を支援するのが目的です。セラピストは大規模校では学校付きの場合もありますし、地区内で何校かを掛け持ちで担当する場合もあります。日本の小中学校にいる 外国人の英語教師 (ALT= Assistant Language Teacher)の配属形態と似ていると思います。学校によっては、特にPT(運動療法)など器具や道具のためにスペースを必要とするセラピー専門の教室を用意してある所もあります。日本の現状では、専門セラピーを受けるには療育センターや地域の特別支援学校に出向いて受けなければいけないことがほとんどですが、アメリカでは 日々の学校の教育中でセラピーを受けられます。保護者の負担(送り迎えのための時間や交通手段の確保など)も減りますし、また学校の教員とセラピストがコ ミュニケーションを取りやすく、子どもの生活に成果を反映しやすい環境だと言えると思います。そのため、セラピーはアメリカでは身近な存在です。これらのセラピーの成果や結果はもちろんIEPに反映され、セラピストたちも必要に応じてIEPミーティングの参加します。アメリカにおける学校教育内の専門セラピーのイメージ概要を理解していただけたでしょうか。2014.1.24 LEDEX 磯恵美
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