英国イースト・アングリア大学とケンブリッジ大学の研究者が17歳から19歳の少年少女58人の脳をスキャンし、さらに彼らの親たちに、子どもが生まれてから11歳になるまでのあいだに味わったであろう嫌な体験や試練を思い出してもらい、脳の発達との関連を調べた。嫌な体験や試練とは、両親(夫婦)が子どもの前でささいなことで口論をする、両親の仲が悪い(緊張関係にある)、親に傷つくようなことを言われた、家族同士のコミュニケーションがない、愛情が欠けている、といったことだ。すると、58人中27人は上記のような試練を体験しており、脳の画像を確認したところ、小脳が小さめであることがわかった。小脳は技能の学習、ストレスの制御、感覚運動のコントロール等を司る部位だ。脳の発達に影響があれば、それが後々、精神疾患へとつながるリスクも生じる可能性がある。今回の研究により、(深刻な虐待ではなく)軽度の試練であっても、11歳頃までにそのような体験をしている子どもは脳の発達に影響が出る可能性があること、また具体的な脳の部位との関連も明らかになったことになる。2014.2.22 IRORIO
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