2014年も残り数時間。心理士まとめでは、2014年の動向を総括し、2015年に向けて気持ちを新たにしたいと思います。今回は、2014年の「心理士まとめ」の記事アクセス数をランキング化し、どのような記事がよく読まれたのかをまとめます。アクセス数のNo.1はもちろん心理士まとめのトップ記事です(当然ですね)。それ以降は過去のアーカイブや、各コンテンツのトップページがランキングの上位を占めました。
【求人】
全体のアクセス数の中で、ダントツに大きな割合を占めるのが「求人」情報です。日々のアクセス数も多いですが、地域や業種を絞った求人へのアクセスが多くアクセス数上位100位のうち70数件が求人関連の記事でした。求人情報検索は地域差が多きく、検索結果の上位地域のトップ10は
1.福岡
2.京都
3.熊本
4.神奈川
5.茨城
6.広島
7.長崎
8.静岡
9.岐阜
10.宮城
となります。編集部で扱う求人情報は、首都圏や関西圏が多いです。しかし検索される地域は、必ずしもそうでないようです。2015年は大都市圏以外の求人情報の収集にも力を入れたいと思います。
【資格関連】
次に今年の臨床心理学的な動きとして最も大きな出来事は、「心理職の国家資格化」についてではないでしょうか。編集部でも、国家資格化の動向は注視しており、その都度情報を更新していました。また注目度が高いことから「ピックアップ記事」や「おすすめ記事」、「トップ記事」として一定期間、上位の掲載をおこなってまいりました。
次に反省点です。国家資格情報は国(衆議院)発表の情報が遅く、内容も限られているためなかなか動きが読めなかった点です。議員や、関わっておわれる先生方の個人的な発表(blogやSNS)で初めて知ることも多く、情報の収集という点で更新が遅れたり、情報の元データがなかったりとした不備が頻発しました。謹んでお詫び申し上げます。編集部では、政治的な立場に偏ることなく様々なご意見を発信してまいりたいと思います。アクセス数が最も多かったのは、「公認心理士法案」の要項骨子が発表された記事でした。それ以降は、各学会や団体が発表した意見表明や国会審議の経過についてが続きました。個人の先生方がブログやSNSで発信する情報に対するアクセスも多く、それだけ注目されていたことがうかがえます。2015年も引き続き国会資格化の経過を見守りたいと思います。
【研修】
各種、研修情報を更新しました。直接、当サイトに掲載依頼があったものも多くありました。開催期限のある情報であり、瞬間的には1日のアクセスはありますが、継続してアクセス数を維持することが最も難しいカテゴリーでした。そのため全体のアクセス数上位100に研修情報が入ったのは3つでした。そのうち2つはCBT関連の研修情報であり、編集部としても2014年最も多かった研修はCBT関連でした。
反省点として、例えば臨床心理士の資格更新のための研修は、各主催団体から個人へ案内が郵送されることが多く在籍する団体や地域以外から、その情報を取得することが困難であることです。そのため当サイトで扱う研修は資格更新ポイントを必要としない一般向けの初期研修などが多く、当サイトユーザーの先生方には重宝しなかった可能性が考えられます。2015年は当サイトの研修カテゴリのリニューアルをおこない、その中で研修情報の見直しを行います。研修の案内だけではなく、より充実した情報に変えていく予定です。
【ニュース&研究】
ニュース記事と研究記事は、それぞれ1日のアクセス数は多いです。しかし当サイトは更新量が多いため次の日には記事が埋没され一気にアクセス数が減少します。11月におこなった当サイトのリニューアルでは、編集部が注目する研究結果やニュースなどをピックアップ記事としてトップページに一定期間の掲載をおこないました。その情報は、継続してアクセス数を維持できるようになりました。2014年までは当サイトと連動するTwitterからアクセスしていただく割合が多かったですが、2014年下半期に入ってから初めて直アクセスがTwitter経由のアクセスを超えました。これは、当サイトが認知していただけつつあると感じています。
次に反省点です。ニュース&研究の元ネタは科学誌やジャーナルの掲載であったり、専門家(有資格者)や大学の発表を元にしています。それらの特徴上、どうしても生物学・認知科学・行動科学などの分野に偏ってしまう傾向がありました。編集部では掲載基準に関して、「専門的視点と専門的根拠が明示されているもの」というものを設けています。特定の分野に偏らないように、基準の見直しなども含めて検討していきたいと思います。今年のアクセス数の多かったニュース記事トップ10
1.自閉症の子供がレストランに来たらどうするか?アメリカの警察恐るべし 個人ブログ(4/21)
2.AKB48ノコギリ襲撃事件から1カ月、秋元康がついに沈黙破った!「メンバーに臨床心理士が付きっきり……」 楽天WOMAN(7/1)
3. 心理学で進む3つの静かな革命 -メンタルヘルスにおける3つのパラダイム・シフト 東大 丹野義彦先生 pdf(10/6)
4.認知症診療に心理学の専門職は必要か;心理学の専門職の養成をめぐる現状と課題. (5/21)
5. 高機能自閉症とアスペルガー症候群の違い。nanaio先生 (6/16)
6.昨日の読売新聞東京本社版朝刊に掲載された公認心理師法案の修正を要望する意見広告 臨床心理士有志の会Twitter (9/24)
7. 眠くてどうしようもない時に、鼻筋を押すだけで眠気を解消する方法 lifehacker (11/19)
8.博士課程の1年目です。研究室の先輩がほぼ全員音信不通・行方不明です…マイナビニュース (1/13)
9.「高3女子神隠し」の衝撃背景 東スポWEB (1/23)
10. AKB襲撃の梅田悟「発達障害」の診断!母親「私に楽させようとコツコツ仕送り」 jcast (6/15)
【資料】
資料カテゴリーでは、心理学関連の役立つ情報をまとめています。編集部の意見で多かったのは、スマホ用の新しいアプリやソフトの紹介に対するアクセスや反響です。臨床や研究で役立つ資料で、統計の手法に関してや論文執筆時のサポートグッズなどです。これはFacebookとも連動しており、資料を必要な方はFacebookを見ていただくという流れができていました。科学技術の発展とともに、それを応用して臨床心理技術や方法論が専門化、多様化していくことを推測するような資料も多かったです。反省点は、特にありません。研修カテゴリーのリニューアルに伴い、より使いやすい方法を考案しております。
以上、2014年の当サイトの総括でした。
2015年は読者の皆様と日本の臨床心理学の発展を祈念いたします。来年もどうぞよろしくお願い申し上げます。
心理士まとめ 編集部