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日本での心理的援助要請における”世間体”の影響:合意的行為理論に基づいた調整要因の相互作用ーOnline Journal of Japanese Clinical Psychology
- 2015/1/21
- 研究
昨日、日本心理臨床学会では英語版学会誌の電子ジャーナルを発刊されました。まだ1報ですが、今後Publishされていくとおもわれます。サイラボでは、可能な限り要約Abstractを紹介していきたいと思います。
日本での心理的援助要請における”世間体”の影響:合意的行為理論に基づいた調整要因の相互作用
日本では精神保健サービスがあまり利用されていない。それは、人々が常に社会規範に同調し恥を避けようとするからである。 この傾向を「世間体Sekentei」と呼ぶ。 本研究では、心理学サービスへの援助要請における世間体の影響と抑制要因の相互影響について調査した。質問紙は、日本の273人の大学生が回答した。因子分析の結果、援助要請は「援助の必要性」と「躊躇しない援助要請」から構成されており、「世間体」は、この両者に対して有意に負の影響を及ぼしていることが示された。「援助の必要性」を独立変数とした四元配置分散分析の結果、「世間体」×「カウンセリングに対するポジィブなイメージ」×「主観的規範(友達)」(友達からその行動をすべきだと強く期待され、その期待に従おうと思うこと)、そして「世間体」×「主観的規範(家族)」(家族からその行動をすべきだと強く期待され、その期待に従おうと思うこと)×「主観的規範(友達)」において、有意な三方向の相互作用があった。加えて、その三方向の相互作用の効果は「躊躇しない援助要請」において「世間体」×「主観的規範(家族)」×「主観的規範(友達)」が有意だった。これらの結果は、抑制要因の重要性を示した。特に、主観的規範は、世間体に対する強い関心を持つ人において心理学的援助要請を促進するカギになるかもしれない。
翻訳元:
http://www.ajcp.info/en/journal/pdf/01/p001p012.pdf
Effects of Sekentei on seeking psychological help in Japan: The interaction effects of moderating factors based on the theory of reasoned action
Yumiko Maekawa & Atsuko Kanai
Online Journal of Japanese Clinical Psychology
2015, January, Vol.1, 1-12
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2015.1.21 PSYlabo編集部