【東京】研究協力者募集 [ 心理臨床家・セラピストの勇気に関するインタビュー調査 ]:お茶の水女子大学

心理臨床家・セラピストの勇気に関するインタビュー調査
インタビュー調査へのご協力のお願い

 

研究の概要

現在、お茶の水女子大学大学院人間文化創成科学研究科発達臨床心理学コースの博士前期課程に在籍し、修士論文研究として、心理臨床家・セラピストの勇気に関する研究を進めております。

勇気は、心理臨床家・セラピストにとって無縁ではありません。援助を受けることを決めて来談すること、自分の過去の傷に向き合おうとすること、苦痛を伴うような過去の出来事を振り返るクライエントからは、勇気を感じることもあるのではと思います。また、そのようなクライエントと接する中でセラピストは勇気について学び、そして自分自身勇気をもってクライエントと向き合うことを要請されると感じるのではないでしょうか。

クライエントに心理臨床家がどのように関わるかが重要とされる一方で、不安などから、クライエントに対して回避的になってしまうことも少なくありません。セラピストが防衛的であれば、クライエントは心を許すことができず、ラプチャーやドロップアウトにつながりやすいと言われています。ですが、もし、無難な言動に留まりクライエントと心理的に楽な距離をとるのではなく、リスクテイキングをとってでも、クライエントに一歩踏み込んで接近していくその体験について知ることができれば、クライエントに勇気をもって向き合うために、セラピストが何を身につければいいのか、何を伸ばせばいいのかを知る大きな一歩につながると考えます。なかでも、熟練セラピストの方は、臨床実践において、ひときわ優れた関係性スキルを持つことで知られていることから、上記の体験についてより充実したお話を伺うことができることを期待しています。

本研究の目的は、熟練臨床家にとっての勇気とはいったいどのようなものなのかを理解することです。ですが、この分野の研究は、まだ非常に少ないため、熟練臨床家の皆様が、治療場面のどのような時に勇気を試されると感じていらっしゃるのか、勇気はどのようなことを突破するためのものなのか、勇気が発揮できないとき、臨床家の皆様がどのように感じていらっしゃるのか、インタビューを通して理解し、今後の心理職の教育訓練に関する示唆を得ることを目的としております。

 

研究方法と手続き

調査方法は個別のインタビュー調査(60分~90分程度)とし、期間は2017年9月~10月頃を予定しています。協力をお願いしたい方は、臨床心理士養成のための大学院を修了されて資格を有し、臨床現場で15年以上働いている方で、個人面接をされている方です。なお、勤務体系は常勤・非常勤どちらでも構いません。インタビュー実施場所は、協力者様のご都合に合わせて対面、もしくは電話、Skypeで行います。

インタビューの主な内容は、①勇気を発揮した場面、②勇気を発揮できなかった場面、③勇気を発揮した時や発揮できない時に感じていらっしゃること、④あなたにとっての勇気の役割とは、についてです。

 

プライバシーと情報管理

インタビュー内容は、許可を頂いた上で録音し、木村が逐語録を作成いたします。個人が特定されないよう、逐語録は固有名詞を伏せて作成します。その後、作成した逐語を協力者様に送付させていただき、個人や機関名を特定する情報が削除できているかどうか確認をお願いいたします。修正した逐語録をもとに、質的研究方法用いて共通の意味や主題を抜き出す作業を進めて参ります。

録音データや逐語データなど、得られたデータの管理は万全を期し、情報が他に漏れることが無いよう、守秘・管理を徹底いたします。また、インタビュー内容と協力者の方の個人情報とが関連付けられないよう、同意書・逐語録・録音媒体は、それぞれ別の場所に管理、保管のうえ、一定期間を過ぎた後に廃棄いたします。なお、本研究は、お茶の水女子大学倫理審査委員会の承認を受けています(2017-60)。

 

研究参加の取りやめ

インタビュー実施前でも、インタビュー実施中でも、インタビュー実施後でも、研究期間(2017年12月31日)までにご希望があった場合は、本研究への参加取り止めはいつでも可能です。インタビュー中あるいはインタビュー終了後に参加を取り止める場合には、録音媒体は完全に消去し、逐語その他の書類も処分致します。

結果の発表と研究協力の謝礼

調査結果は、お茶の水女子大学内でポスター発表、研究発表を行う予定です。また、主に国内外の臨床心理学関連の学会または学会誌に発表予定です。結果を報告する論文、報告書、および専門書において、逐語録の内容の一部を抜粋する場合には、個人が特定される情報は削除され、問題の本質のみが維持される形で記述いたします。また、研究結果のフィードバックについてご希望がございましたら、調査者から直接、電子ファイルあるいは書面にてご報告いたしますので、お気軽にご連絡ください。

インタビューにご協力いただいた方には、心ばかりではございますが、1回のインタビューにつき、2,000円の謝礼をさせていただきます。

 

ご多忙の折り、恐縮ではございますがインタビュー調査にご協力いただきたく、お願い申し上げます。ご協力いただける方は、お手数ではございますが、下記の連絡先までご連絡をお願い致します。なお、調査についてのご質問やご意見などございましたら遠慮なくご連絡くださいますようお願い申し上げます。

敬具

2017年9月

お茶の水女子大学大学院
人間文化創成科学研究科 人間発達科学専攻発達臨床心理学コース 博士前期課程2年
指導教員:岩壁茂准教授
木村友馨

連絡先
e-mail:g1640313(アットマーク)edu.cc.ocha.ac.jp
木村友馨


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