【東京】東京加害者臨床研究会:第28回例会

〓被害者支援と整合性のある加害者更生支援を目指す.〓

DV防止法の施行以後、精神科クリニックや相談室に来所するDV加害者が増えており、加害者の心理療法の方法論に関する研修の必要性が高まっています。しかし、加害者は言い訳や自分の考えの正当化などにより変化しにくく、臨床家にとって独特な困難を感じさせます。
この研修会では、DV克服を目指す男性の変化を、丁寧に、そして徹底して促進するための有効なアプローチを提供してきました。関心のある方のご参加をお待ちしております。

●このアプローチは被害者支援との整合性を大切にしており、被害者の面接にも大いに役立ちます.

●こだわりの強い加害者クライエントを揺さぶり、臨床家のペースに持っていく面接スキルがあります.

●加害者クライエントの面接に関して、戸惑いなく確信をもった方針で運営できるようになります.

●本研究会で学ぶスキルの多くはbrief therapyの応用で、動機づけ面接法のスキルとも共通点があり、他の困難ケースの面接に広く活用できます.

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【今回の内容:加害者がパートナーに不快を与える習慣的行動を変える.】

人間は、とかく自分の持つ習慣的行動に無頓着です。相手から嫌がっていることを伝えられても、自分にとっては大した必然性がなくても、当たり前になっているため、容易に変えようとしないものです。しかしDVの場合、被害者は彼の日常の何気ない行動をずっと我慢しなければならず、他の暴力的傾向に対する忍耐も加算されて、その負担は無視できないものがあります。例えば、夫は食事の時の食べ散らかしが汚くて、長年見るにたえないのを、妻がずっと我慢してきた、などです。このような、加害者による習慣的迷惑行動に対して、心理臨床家がいかに丁寧かつ巧みに変化へと導き、被害者の負担を減らすか、これが今回のテーマです。ここには、他のケースの行動変容アプローチにも、広く応用できるコツが含まれおり、その具体的スキルについて、デモンストレーションを交えて紹介します。

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■関連論文:草柳和之「DV加害者更生プログラム-体系化された加害者の心理療法序論」『こころの科学No.172/2013.11』(日本評論社)

〔日 時〕2023年8月13日(日)14:00~17:00 (終了後,懇親会を行います.) 〓2・5・8・11月、日曜日午後に開催〓

〔講 師〕草柳和之(大東文化大学非常勤講師、他) #平成27度・社会貢献者表彰を受賞#

〔参加費〕予約3,000円(当日=3,500、初回参加の方・予約2,000円(当日=2,500円)

〔会 場〕東京ボランティア・市民活動センター(JR総武線飯田橋駅1分):新宿区神楽河岸1-1 飯田橋セントラルプラザ10F

【予約申込:東京加害者臨床研究会事務局】
メンタルサービスセンター内 〒176-8799 練馬郵便局留
Tel.03-5926-5302/070・5016・1871 http://www5e.biglobe.ne.jp/~m-s-c/

※電話連絡の後に、参加費の振込みをお願いします。
※主催者都合の不催行を除き、納入額の払い戻しは致しかねますことを、ご了承ください.
■振込先 [みずほ銀行 桜台支店 (普)1438903 名義:メンタルサービスセンター 草柳和之]

※この研修会の性質上、DV加害経験のある方のご参加は、ご遠慮いただいております。

【“加害者臨床”の言葉について】
草柳和之氏による造語。雑誌『現代のエスプリNo.491:加害者臨床』(至文堂,2008年)として特集されたように,近年,徐々に専門家の間で,この用語が使用されてきている。この言葉の初出は,草柳和之の論文「加害者のDV克服支援からの新たな視点―フェミニズムと“加害者臨床”の統合モデルに向けての試論」 『国立婦人教育会館研究紀要第4号,2000』 である.

《講師紹介: 草柳和之》
●メンタルサービスセンター代表・カウンセラー.大東文化大学非常勤講師.日本カウンセリング学会東京支部会・運営委員. 東京加害者臨床研究会代表.長年,DV被害者支援の相談活動に携わり,離婚裁判の意見書執筆をはじめとした被害者の裁判支援にも意欲的に取り組む.同時に,我が国で初めてDV加害者更生プログラムの体系的実践に着手,臨床と研究を重ねて20年あまりにおよぶ.その活動は新聞・TV・雑誌等を通じて広く紹介される。人権教材《DVカルタ》の製作者。
●著書に『ドメスティック・バイオレンス』(岩波書店),『DV加害男性への心理臨臨床の試み-脱暴力プログラムの新展開』(新水社)他,多数.家庭裁判所・国の研究機関・自治体・弁護士会・大学・学会等から,幅広く講演や研修会の依頼を受けており, その優れた研修指導は多くの人々から支持されている.
長年のDV問題の先駆的取り組みが評価され、社会貢献支援財団より、平成27年度社会貢献者表彰を受賞した。日本カウンセリング学会認定カウンセリング心理士. NLPマスター・プラクティショナー.ブレインスポッティング~~脳内のトラウマ体験記憶の処理を促進する特殊療法で、パニック発作・恐怖症・PTSDなど幅広く効果がある、全く新しいタイプの心理療法~~phase①②修了者.
●音楽によるDV防止キャンペーンのために,、世界的に活躍する作曲家・野村誠氏にDV根絶を願うピアノ曲を委嘱し,その曲を国内外で演奏して約20年に及ぶ。平和のための音楽会・ライブハウスのランチタイムコンサート・学会のミニコンサート・自治体の協働イベント・DV問題のシンポジウムなど、幅広い機会でピアノ演奏を行い,《社会の平和は家庭から》を訴えてきた.


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